そよ風とピッコロの音色、ヴェルズネイの赤ワイン

こんばんは、久保です。

ゴールデン・ウィーク。
レストランやショップなど、休みの日こそ働き盛りな僕らソムリエにとっては、この時期にまとまった休みを取ることはほとんどありません。

ですが運良く今年は明日から3連休をいただき、ひさびさに羽を伸ばせそうなので嬉しいです。

景気づけにいつもの晩酌はこのワイン。



前々から気になっていたシャンパーニュの赤ワイン、Coteaux Champenois で、しかもヴェルズネイのもの。

南向きのグランクリュであるアンボネイやアイのワインは、いかにも開放的でピノノワールの豊かな果実味を享受できますが、酸を基調とする北向きのヴェルズネイやマイイなどは、まだまだ一部の愛好家のみが楽しむ閉塞的な雰囲気があります。



ところが、こんな淡い色合い(ブルゴーニュ最北のイランシーよりももっと淡い)から、よく耳を澄ますととても可愛らしい音色が聞こえてきます。

都会の喧噪の中で、どうだ!すごいだろ、俺の方がすごいだろ!という派手な競争の中に居たら、その小さすぎる音色は聞こえないかもしれません。

人込みを離れ、そよ風に吹かれて穏やかな日差しの中、芝生に寝転がり、遠くにフルートかピッコロの音色が聞こえる風景のような、ずっと耳を傾けていたくなる感覚にこのワインは包まれます。

甘酸っぱい果実と酸は幾分トーンダウンして、どこか田舎っぽい、すこし埃をかぶったような、でも懐かしい、うちのお婆ちゃんちは駄菓子屋でしたので、そこにあったキャンディやすもも、花火や煙玉などの香ばしい香りを思い出させます。

赤黒い澱ではなく、透明のキラキラした酒石があるのも、いかにもこの土地の赤ワインらしい。



やや若めのブリーがとても合っていて、我が家は決してそんな静寂を感じるゆとりもないのですが、白カビを「おいちい!」と食べる2歳児(長男は香取慎吾の西遊記に夢中で、おいちい!おいちい!連呼する妹にウンザリしている。。)ほか、賑やかな家族に囲まれて過ごすゴールデンウィークを明日から満喫したいと思います。

次回のワイン会、シャンパーニュの会では、この赤ワインか、もしくは今月入港するアンドレ・ボーフォールのコトー・シャンプノワを使いたいなと思っています。斉藤シェフのやさしいお味に、とっても合いそう!

ということで、皆様も良いGWをお過ごしください。


あ、 平間ソムリエは連休前に抜けがけしてフランス観光をしてきたので、
来店の際にはいろいろお話を聞いてみてくださいね!

美味しいもの食べてきたみたいで、羨ましい!